訪問者:東京外国語大学 山本貴仁さん(ガーナ大学に留学中)


アフリカ・マラウイを訪れて

こんにちは。私は東京外国語大学アフリカ地域専攻の山本貴仁と申します。西アフリカ・ガーナへの留学を通じてアフリカの社会課題に向き合ってきた私ですが、2025年4月、縁あってマラウイを訪れる機会をいただきました。

この訪問の目的は、せいぼがマラウイで実施している学校給食支援の現場を見て、感じて、学ぶこと。さらに、せいぼが日本で販売しているマラウイコーヒーの産地を訪問することもできました。


世界の“最貧国”で、なぜ給食が重要なのか

「マラウイ」と聞いても、多くの日本人にとっては遠く、馴染みのない国かもしれません。ですが、実際に訪れてみると、そこには日本の子どもたちと変わらない笑顔、そしてたくましく生きる日常がありました。

マラウイ北部・Mzimba(ムジンバ)で行われている給食支援。現地のJICAボランティアが語った一言が、とても印象的でした。

「給食が提供されない日は、出席率が半分になります。」

家庭の貧困によって、朝食を食べずに登校する子どもたち。彼らにとって、学校で配られるお粥(リクニパーラ)は、学ぶエネルギー源であり、時に一日の唯一の食事なのです。


“一杯のお粥”が変える、学びと地域

Mzimbaの各学校では、せいぼのパートナーである「Seibo Maria」や、保護者・教師・地域の協力により、毎朝カップ1杯のお粥(ポリッジ)が提供されています。

学校によっては、水を井戸から汲んで調理を行ったり、ボランティア保護者が朝6時から仕込みを始めたりと、地域全体が協力して支援を支えている姿が印象的でした。

ある校長先生は、「給食が始まってから入学者数が増え、中退率が減った」と語ってくれました。


実際に訪れた学校の現場から

私が訪問した複数の学校の中で、特に印象に残ったエピソードをご紹介します。

▷ Chamngulube小学校

電気も水道もない農村の学校。ネズミの被害を受けながらも、保護者と教師が協力し、給食の提供を続けています。私も実際にお粥をいただきましたが、「ねっとりしたコーンポタージュ」のような味わいで、一杯でお腹がいっぱいになるほどでした。

▷ Kanyerere小学校

長い距離を歩いて登校する子どもたちが多い学校。先生は「給食があることで、通学のモチベーションになっている」と話していました。

▷ Mzimba LEA小学校

5600人が通う市内最大級の公立校。給食の配膳には時間がかかりますが、それでも子どもたちは笑顔で待っていました。配膳に私もチャレンジしたところ、「早く!」と急かされてしまいました(笑)。


Misuku──コーヒーが育つもう一つの“現場”

せいぼが販売しているWarm Hearts Coffeeは、マラウイ北部のMisuku(ミスク)という山岳地帯で生産されています。今回、その農園にも訪問することができました。

Misukuでは、標高の高い冷涼な気候とシェイドツリー(木陰)農法によって高品質なコーヒー豆が育てられています。 ゲイシャ種やニカ種などの希少な品種も多く栽培されています。

農薬を使わず、虫はすべて手で除去するという徹底ぶり。農家の方々は誇りを持ち、「このコーヒーがあるから子どもを学校に通わせられる」と話していました。


「共につくる支援」のあり方

今回の訪問で感じたのは、日本からの一方的な“支援”ではなく、現地との信頼と協働があって初めて成り立つ持続的な支援であるということです。

給食支援は、マラウイの地域・保護者・教師・ボランティアの力で毎日支えられています。日本からの支援は、それを後押しする形です。

そして、その支援のひとつが、私たちが日々飲むコーヒーで実現できるということに、深く心を動かされました。


一杯のコーヒーがつなぐ未来

せいぼじゃぱんが提供するWarm Hearts Coffeeは、ただの美味しいコーヒーではありません。それは、マラウイの農家の誇りと、子どもたちの未来、そして支援に関わる私たちの想いをつなぐ、**“希望の一杯”**です。

コーヒーを飲むという日常の中で、遠いアフリカの現場とつながることができる。その可能性を、今回の訪問を通して実感しました。


さいごに

アフリカは、決して“かわいそうな国々”ではありません。そこに生きる人たちは、強く、たくましく、そして前向きです。

そして、今その人たちが直面している困難を、対等なパートナーとして一緒に乗り越えていくことが、私たちにできる支援のかたちだと感じました。

マラウイの子どもたち、コーヒー農家の皆さん、そして支援を届ける全ての人たちとつながる未来を、ぜひ一緒に創っていきましょう。